革命のファンファーレ 勇気が欲しいなら読んでおけ

こんにちは、15年勤めたデザインプロダクションを辞めて、44歳でフリーになったデザイナーの中川あるくです。

「革命のファンファーレ」を読み終わってしばらく経つんだけど、自分なりに響いたことをブログにまとめておきます。

それにしても「革命のファンファーレ」はいい本だと思う。

未だに自分の一歩が踏み出せていないと思うなら、この本を買うべきです。

たった1,500円で動き出すキッカケ、考え方が手に入ります。

胸をえぐった3つの問い

好きなようにやらせてもらえないことを立場のせいにしていないか?

売れない原因を環境や時代のせいにしていないか?

自分の不満を誰かが解消してくれることを待っていないか?

革命のファンファーレ 現代のお金と広告 西野亮廣 幻冬社 あとがきより引用

西野さんの問いかけに、僕は胸が苦しくなった。

僕はフリーになって、やりたいことも、やらないことも、自分で自由に決められる立場になった。

だけども今、勤めていた時と何にも変わっていない。

やりたいことを定めて、そのための手順も考えてあるけど、ちっとも前に進んでいない。

一歩踏み出すことが怖いんだ。

勇気とは裏取り、情報取り

西野さんは本文中で「勇気」について述べています。

知らないままだから不安で動けない。

でも、情報を得ることで不安は取り除ける。

不安をとり除けはもう怖くない、つまり勇気とは裏取り・情報取りであると西野さんは書いています。

なるほどと思う。

僕はデザイナーであるが、同時にプランナーでもあり、ディレクターでもある。

マーケットの情報を得て、パーツを組み合わせて施策を練る。

不確定な要素を徹底的に確定要素に変えていけば、当然良いプランができあがる。

そうやって、今まで様々な案件のグランドデザインを描いてきた。

そんな僕だが、いざ自分のこととなると足が動かない。

どんなに調べあげても、まだ怖い。

バンジージャンプと同じ。

どんな構造になっているのか、この場所で事故があったかなかったか、知っていても踏み台に立てば足がすくむ

ヒントはある、だから自分で考えた

どんなに情報を得ても、不安は拭い取れません。

ここから飛び出す最後の決断に何が必要なのか、僕はその答えが欲しかった。

でも、本書には直接的には書いてはいません。

人を動かす最後のひとかけらは何なのか?

それを知りたくて、僕はひたすら考えました。

自分なりに考えた結論は「計算」でした。

自分が得るものと失うものの計算ができていれば、「やる」のか「やらない」のかは決断できる。

  • バンジージャンプを飛ばなければ3万円を支払う
  • バンジージャンプを飛べは3億円もらえる

どちらを選ぶかは明白です。

  • バンジージャンプを飛べば、石原さとみさんをパトロンにできて一生面倒見てもらえる

これはもう飛ぶしかない。

僕の目は曇っていて、こんな単純なことが見えなくなっていました。

自分なりに考えた後、本書を読み返してみました、多分これがヒントでしょう。

一歩踏み出すために必要なのは、ポジティブシンキングではなく、ロジカルシンキングだ。

革命のファンファーレ 現代のお金と広告 西野亮廣 幻冬社 より引用

大事なことだからちゃんと太字で書いてある。

全てにおいて論理的に思考すれば、得体の知れない不安は取り除ける、ハズだ。

論理的に考えれば、答えがはっきり見える

革命のファンファーレ 現代のお金と広告 西野亮廣 幻冬社 より引用

立場については、図らずもフリーになったことで手に入れました。

残りの2つ、売れない環境解消できない不満については、キーパーソンがはっきりしています。

僕を縛っているのは、以前の勤め先の代表です。

代表のお願いで、以前の勤め先の顧客である広告代理店に対して、退社したことを伏せています。

年間契約している案件があり、取引先を不安にさせないためと言われています。

ですがそのために、僕は世間に対してフリーになったことを表明できていません。

これが売れない環境の一因であり、予想以上に自分の行動を狭めています。

「中川、会社辞めたってよ」と言うパフォーマンスが打てなかったんです。

もう1つの問題、解消できない不満は、未払いの給料です。

代表の財務状況に配慮して、未払いの給料について積極的な支払い交渉をしていません。

代表はゴネると面倒な人間で、だから僕は刺激せず穏便に済ます方法を模索していました。

損得で考えれば、明らかにそして一方的に僕が損しています。

僕は感情で考えて、この損失を許容してしまっています。

代表と対立することの恐怖が、損失を上回っているからです。

でもこれは間違った考え方です。

僕はもう気づいてしまった。

これはロジカルに考えるべき問題で、恐怖を言い訳にしてはいけない。

でなければ、生計を共にする妻に対して申し訳が立たない。

すでに袂を別った代表と、これからも生活を共にする妻と、僕の人生において大切なのはどちらか、それはもう比べるまでもない。

僕はこれから、理路整然と未払い給与の交渉を進めるだろう。

方法論はすでに調べてあるのだから。

この本は背中を押してくれる良書

実はこのブログ記事、書き切るのに1週間くらいかかっています。

その7日間は、決断するための最後のひとかけらが何なのか、その問いを解くための時間でした。

ブログを書きながら、本書を読み返し、考え方を整理していったのですね。

そして、自分なりの答えを得ることができました。

今僕は西野さんに伝えたい。

「革命のファンファーレ」を買ってよかったよ。

充分に役に立ちました。

僕はこの本から考え方を学び取ったのだけれど、書いてあることを読むだけでも役に立ちます。

それは副題にある「現代のお金と広告」に関する部分。

西野さんの知名度を考慮する部分はあるけども、今時のモノの売り方は書かれている通りで、間違いはありません。

中小零細企業や個人が市場を相手にどう振る舞うべきか、悩んでいるなら本書を読んで欲しいです。

きっと、やるべきことが見えるはずです。

そしてデザイナーに発注する前に、本書について尋ねましょう。

その反応をみて、付き合うかどうか決めてください。

本書にはそういう使い方もありますよ。