どうも、15年勤めたデザインプロダクションを辞めてフリーになったデザイナーの中川あるくです。
スマホの普及で道を聞かれることは随分減ったけど、ググればわかる事を聞いてくる人は全然減りません。
頼むから自分で調べてほしい。
・・・今日は愚痴です。
ブログに書いても、ググらない人には届かないけどね。
キャッシュクリアの仕方を教えてくださいと言われました
前職の仕事で1年間の契約をしているものを、僕しかわかる人間がいないからという理由で、前職の会社から外注として請け負っています。
仕事の内容は、webサイト運営の制作ディレクションです。
ディレクションって何?と言われれば、
ディレクション業務を一言でいうなら「業務の内容を把握し、編集者やライター、デザイナーにコンセプトを伝え、最後までしっかりと総指揮をとる業務」
キャリアパーク! 転職 https://careerpark.jp/82262
となりますが、わかりにくい説明ですね。
カタカナ英語で定義が曖昧な上に、業種によって仕事の内容が変わるので、正確に説明するのが難しいのです。
僕が受けている案件でも色々な事をやっています。
現在はwebサイトの運用フェーズなので、サイトに掲載する動画やコラムの制作指揮を行っています。
サイトの改修を行う場合は、クライアントへ出向き要望などをヒアリングしてwebデザイナーやプログラマーへ指示を出します。
もちろん指示を出すだけではなく、チェックや進捗管理など物事が完結するまで面倒を見ます。
サイト立ち上げ時はやること多くてそりゃあ大変でした。
そんな風に面倒を見ているwebサイトですが、先日クライアントの担当者さんから質問がありました。
ディレクションは何でもサポートじゃないんです
なぜキャッシュクリアのやり方を聞かれたかと言えば、webサイトに施した修正を確認してもらうためでした。
ブラウザは表示速度を高めるために、webサイトの過去のデータを保持しています。
そのためサイトの最新の状態を表示しないことがあります。
ですのでサイト修正の確認の際には、必ず「ブラウザのキャッシュクリアをしてからサイトを閲覧してください」とメールに一文添えるようにしています。
クライアントの担当者さんは、このキャッシュクリアの仕方がわからなかったんですね。
わからないことは問題ではありません。
わからないことを自分で調べないことが問題だと思います。
これ、クライアントと僕の間に広告代理店の営業さんがいるのですが、営業さんも答えを出さずに僕に投げてきたんですよね。
僕に聞くよりGoogleで検索した方がすぐに解決すると思うのですが・・・。
ちなみに質問には答えましたよ。
Internet Explorerの場合
http://ebid-portal.kumamoto-idc.pref.kumamoto.jp/cache_clear_ie.html#ie11
Edgeの場合
https://121ware.com/qasearch/1007/app/servlet/relatedqa?QID=017688
Chromeの場合
https://support.google.com/accounts/answer/32050?co=GENIE.Platform%3DDesktop&hl=ja
クライアントさんの業務環境を想定して、IEの複数バージョンとEdgeとChromeのキャッシュクリアの方法を説明しているwebサイトのURLをメールで送りました。
そしたら、Macを使っている方もいるからSafariのキャッシュクリアの方法も教えてくれって。
何ですか?
コントですか?
質問するなら、自分や関係者が使っているブラウザが何か先に明示しろって。
そもそもこのやり取り自体、制作の指揮、進捗管理から逸脱してるって気付いて欲しい。
ほら、アプリケーションの説明書なんかに書いてあるでしょ?
「この説明書にはパソコンの操作に関する説明はございません。」
「パソコンの操作についてはお手持ちのパソコンの説明書をご覧ください。」
ってやつ。
ブラウザの使い方をディレクターに聞かないで欲しい。
仕事の中で、フィーの取れない時間をつくりたくないんですけど。
ググる人とググらない人は環境が決める
他人の疑問に答えるために本人に代わって検索する事を「代理検索」とでも名付けましょうか。
僕は今まで本当にたくさんの代理検索をしてきました。
その中でググる人とググらない人の線引きが見えてきました。
- 受け身の人はググらない
- 自分でどうにかしないといけない人はググる
受け身の人というのは、仕事のポジションでいうと業務の範囲が決まっている人をさします。
仕事のパターンが決まっていたり、困った時に指示を仰げる上司がいる場合が多いです。
逆に型にはまらない仕事、例えば新しいものをつくりだす案件に多く関わる人は、営業でも、制作でも、経営者でも、ググる人が多いです。
彼らは自分で調べないとどうにもならないので、ググります。
僕もググる人です。
クライアントごとに案件の内容が異なるので、調べまくります。
業界の慣例、マーケティング、新しい売り方、新しい見せ方を懸命に模索してプレゼン資料をまとめます。
他に調べてくれる人がいないので、自分でやるしかないのです。
おかげで検索が上手いと言われるようになりました。
この「自分でやるしかない」というのがポイントで、仕事でググらない人も環境が変わればググる人になります。
例えば、欲しいものの評価や価格を調べるときです。
服、家電、クルマなど、自分の消費に直結する状況では熱心にググります。
引っ越しの物件探しもそうですね。
他人に物件を決めてもらうなんてほぼありません。
初めての手作りチョコも、作り方は自分で調べているはずです。
つまり、買物でも料理でも、自分でどうにかしないといけないものは自分で調べているのです。
ではなぜ仕事でググらない人は「ブラウザのキャッシュクリアのやり方」を他人に聞いてくるのでしょうか?
それは、自分で調べるに値しない、重要度の低い問題だと捉えているからです。
重要度が低いから、自分の時間を使わずに人に聞いて済まそうとする。
はっきり言って大迷惑。
時間泥棒の罪を考えて
よく言われるのが、人から教えてもらった知識は身につかないということ。
人に聞けばいいやというものは、自分の時間を使ってまで調べる価値がないものという認識なのです。
重要なものでないから、身につける必要もない。
だから同じことを何度も聞いてきます。
あなたにとって重要度の低い事柄は、僕にとってはもっと重要ではない事柄です。
そんなことに時間を割かせないでほしい。
自分の使う機材くらい、自分で何とかしなさいよ。